盆景津和野/Myurah
この提案は、平成7年3月に津和野町へ提案したものですが、お役に立ちませんでした。
1.今、望まれるもの

1)魅力ある町への蘇生と観光客の呼び戻し
 20数年前、NHKによる紹介と日本国有鉄道のディスカバージャパンの波に乗って、津和野は「山陰の小京都・津和野」として全国的脚光をあび、旅人から愛されるようになりました。そして現在はそのブームも去り、凋落の兆しさえ見られます。
そこで今、その当時を振り返ってみることも大切ではないでしょうか。
当時の津和野は素朴な人々の人情とひっそりとした歴史の町を感じさせるたたずまいではなかったかと思います。
旅人は個々に点在する観光ポイントだけを観に来られたのでしょうか? 観光ポイントを通して「町全体に魅力があった」と思われます。今の津和野は商業意識が顕著になり、かって愛されたものが見えなくなってはいないでしょうか?
 当時に比べ色々な施設が出来ましたが、元来津和野は狭い町ながら小さなポイントが多数点在し、全国的に展開されている「町おこし」運動の市町村とは比べものにならないほど豊富な資源と風情を持っています。そんな津和野に新しい息吹と魅力を与える努力が、今こそ必要ではないでしょうか。

2)素通りする町から滞在する町へ
 観光客の大半は観光バスで来て2〜3時間もすれば次の観光地へと去っていくといわれています。この現象は観光の町ではなく単なる「観光ポイントがある町」になっている事ではないでしょうか。観光ポイントの見物だけでは町としての印象は残りずらく、素通りの町になっても致し方ないことと思われます。
 観光バスで来町する観光客が何かに触れ、「今度はゆっくり来てみよう」と思わせる試みが望まれます。
心に残るものとは「気軽にちょっと参加できるもの」「何か気になる仕掛け」「愛着をそそるもの」など工夫が要求されるのではないでしょうか。

3)住民意識の向上と統一
 “ありゃ、関係者だけがもうけるんじゃけぇ”と時々聞くことがあります。お店の人達だけが「にこにこ」して、周囲の住民の人達が素知らぬ顔では「商業意識の強い町」と受け止められても止むを得ないかもしれません。経済が先行する世の中ではありますが、それ以外にも大切なことがあることをお互いに学ぶ時期にきているのではないでしょうか。
 脚光を浴びている市町村では、住民の人々も含め活気が漲っています。沈んだ暗い雰囲気の町より、明るく陽気な町の方が來町者にとってインパクトがあります。静かなたたずまいの中にも人の息吹が感じられ、住人にとっても町が明るくなることは何者にも代えられない財産だと思います。難しいことではありますが、住民全体が明るくお客様を迎える意識を養うことが必要と思います。
 その為には住民が共通の目標をもち、話題を共有することが基本的な必要条件です。一方津和野出身の私たちも、故郷に対する関心を強め、情報交換することが必要です。

2.具体的な施策
 津和野の町は城山から見れば、街の佇まいとあいまって人・車・SLなどの動きは、まるで箱庭のように見え、心を癒してくれます。日本各地を旅行してもこの様な眺めには出会えません。城山から視野に入る範囲(街の大きさ)と高さがかもし出すもののようです。
この絶好の自然の条件と資源をさらに生かし、『盆景津和野』としてアピールしてみませんか。
桜と紅葉を城山はじめ盆地を囲む山々(丘陵地)に植林し、孫子の代には樹木によって春と秋を印象付けます。

1)城山から眺望する町づくり
 石見瓦の茶色の屋根や白壁造り、河川の護岸整備も進められています。これらに『花』を添えてはいかがでしょう。
 @鉄道線路の法面に草花を植える。
 A9号線の法面にも草花を植える。(地肌部分を無くす)
 B津和野川の川岸、川底に草花を植える。
 C休耕田・畑を町で借り上げ一面草花を植える。
 Dなどなど。

2)どのようにするか
 個々の花の美しさより城山から見た総体的な美しさを企画し、四季あるいは年毎に統制の取れた植え方をする。
 @定期的にアイディア・企画の公募。
 A生ごみ堆肥化運動による土壌造り、環境浄化運動による河川の浄化の推進。
 B「花いっぱい運動」として全国組織と交流。
 C「花のまちづくり全国コンクール」(建設省。農水省提唱)へのエントリー。
 D都市部への「花畑運動」の呼び掛け。
 E写真大会・写生大会の開催。
 F盆景を盛り立てる動体の企画。
 Gメディアを利用した旅行者随時参加の仕組み。
 H機関紙・花便りなど外部への広報。(定期刊行物、臨時刊行物)

3)誰がするか
 町民運動にすることを目標とし、計画に基づいて地道に進める。
 @事務局の設置。
 A連絡協議会の設置。(役場、商工会、観光協会、JA、婦人会、老人会など諸団体と地域住民)
 B町民によるボランティア活動。
 C町出身者・旅行者の参加。

3.期待される効果

1)観光客の城山への誘い
 @滞留時間の延長。
 A散策コースの充実と観賞施設などの設置による経済効果。
 Bリフトの充実(リフトカーへの進展)による利用者の増加。

2)観光客、来訪者の増加
 @四季の変化による再来町者の増加。
 A花の好きな人、花いっぱい運動関係者の來町。
 B生ごみ処理・環境浄化関連の人の來町。
 Cイベント開催による参画者の來町。

3)生ごみ処理・環境浄化の推進
 @生ごみの減少。
 A河川の蘇生。
 B清潔な町づくり。

4)人々の自由参加(人的効果と精神的効果)
 @共通の話題・共同作業による人の輪づくり。
 A明るい町づくりの推進と活性化。
 B出身者との交流頻度の増加。
 CU・I・ターンおよび定着性の効果。
 D高齢者対策・生き甲斐活動。

5)新しい産業・町づくりへの契機
 @「盆景津和野」を創成する為の経済活動による活性化。
 A「観る町」から「創作の町」へ。
 B「盆景」(旧町内)から周辺部発展へのステップ。

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